2話、いかがでしたでしょうか。コンラッドの『闇の奥』を連想した人はいませんか、いませんよね(^^;。でも熱帯の魔性みたいなものはそこかしこに描かれてますよね。
ゆかりと父親の対面シーン、原作では父親がそれなりにゆかりの疑問に答え、それなりにロジカルにゆかりを説得するのですが、アニメではダメ親父のまま。そのダメ親父ぶりを見て、さっさと交渉を打ち切って立ち去るゆかりがいいです。キャラを理詰めで動かさないぶん、人格に膨らみがでてきた感じです。
早々にゆかりのモチベーションがリセットされるので戸惑われたと思いますが、ここからが本当の物語の始まりとみることもできましょう。以後の展開をお楽しみに。
小ネタをいくつか。
あのお猿さん――私はマーキュリー・レッドストーンで打ち上げられたチンパンジーを想定していたのですが、助監督の水野健太郎さんが「『猿でもできる』だからチンパンジーじゃなくて猿(マカカ属)でしょう。猿といえばロケットはリトルジョーですね」と博識を発揮して、それっぽいロケットになりました。子供の落書きみたいな形をしていますが、あれは実在します。
写真は種子島宇宙センターの光学追跡施設で自らオペレーターに扮して取材する水野さん。
![]()
HP41CV電卓――キートップのソリッドな感じまで精緻に描かれていて感涙ものでした。木下役の黒田崇矢さんは「逆ポーランド演算なんて初めて聞いたよ」と苦笑してましたが、気迫の演技でした。黒田さんは音泉の金曜更新『Knock Out Voice』に出ておられるので、リスナーの一人としてメールを出してロケガの宣伝をしてもらったりしています。この番組、結構硬派で面白いです。
HP41CV電卓はスペースシャトルにも搭載されましたが、すでに製造中止になっています。逆ポーランド演算も現在では少数派です。
黒須が押しつける拳銃コルト・ガバメントも古いし、宇宙飛行士を遠心加速器でしごく訓練も現在では流行りません。それは原作の執筆当時でもそうでした。じゃあなぜ彼らはそういうものを使うのか、というのも――別に謎ってわけじゃありませんが――本シリーズのチェックポイントでしょうか。
