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女子高生恐るべし

 原作者野尻です。秋田でロケットガール養成講座を取材していたらこちらがお留守になってしまいました。帰宅してみれば6話の放映が終わっていましたが、皆さんいかがだったでしょうか。
 blogの感想を見てみてたら、「科学考証がなってない」「呪いで話が動くなんて」という声が散見されて、頭を抱えてしまいました。
 6話までの展開の本質的な部分で、物理現象に反したり、呪いで話が動いたことがあったでしょうか? よーく考えてみてください。
 着水地点がああなったことにも、様々なお膳立てが必要なことにお気づきでしょうか。もし予定通りの軌道(軌道傾斜角8度)に打ち上げられていたら、バイコヌール上空を通ったり、日本に着水する可能性はゼロです。コースを逸れたことが呪いのせいだとしたら、それは禍を生じたことになるでしょうか?
 そして勘のいい人なら「ブラジル上空で逆噴射」でピンと来たかもしれません。ブラジルとあの着水地点は大体同じ軌道面にありますから。

「手動で大気圏再突入するなんて無理だ。宇宙開発をなめるな」なんておっしゃる方もいましたが、本当にそうなのか、もう一度考えてみては。常識に反することを合理的に描くのがSFの本分ですから、「そんなバカな!」で思考停止するのは早合点というものです。
 1960年代の始めに飛行したマーキュリー宇宙船はコンピューターも電卓も積んでいませんでしたが、全員無事に生還しています。その配線図を読んでみると、主要な装置はヒューズパネル(配電盤)でバイパスされていて、計器盤や操縦桿がなくてもなんとかなるように作られていました。

 さて、活動報告や大槻さんのエントリーにある通り、次回7話ではJAXA宇宙飛行士の山崎直子さんが本人役で出演されています。これもロケットガール養成講座が縁でした。山崎さんは東大 中須賀研究室のご出身で、以前から秋田大の秋山先生と交流があったのでした。
 ゆかりとマツリが手動操縦で帰還するシーンはなかなかりりしいものでしたが、養成講座の女子高生たちもそれに比肩するものでした。たった三か月のうちにハイブリッド・ロケットとカンサットを隅々まで理解し、自分の手を動かして組み立て、自分の頭を使ってマネジメントする様子には目を見張りました。
 3月28日に行われた打ち上げそのものは60点くらいの結果になりましたが、彼女たちなら電卓と手動操縦で大気圏再突入ぐらいやってのけるでしょう。女子高生恐るべし、です。